コオロギラン、 こんなに小さかったか!

2017.08.29 09:00|野生ラン・9月

2016/8/29 の記事を改めて掲載しました。

 
 コオロギランを、初めて見たとき、こんなにも小さかったか、と思った。
 この花は近くにもあって、ここ十数年、毎年何回か訪れて満足するぐらい見てきた。それなのに、その年の最初のコオロギランを目にしたときは、その小さいことに驚く。
 満月のような、まん丸い唇弁の直径は、およそ4mmほどらしいから、全体の大きさ(小ささ?)も推し量ることができる。




タグ:コオロギラン

ムカゴサイシン 今の姿は

2017.08.26 20:08|野生ラン・9月

2013/8/21 の記事を再度掲載しました。

14枚の葉っぱが見える。 14枚の葉っぱが見える。   これはムカゴサイシンの今の姿です。14枚の葉っぱが写っています。
 6月下旬に果実がタネを撒き消えていくのと入れ替わって、葉が出てくる。だから花が咲いている姿と、このように葉っぱをひろげている姿を一枚の写真に収めることは不可能です。
 地下には球茎がありますが、これがムカゴにたとえられて和名の一部になっています。一つの球茎からは一つの葉っぱが出ます。その球茎は地下で繋がっているかもしれませんから、ここに14株あると言って良いかどうか。
 ムカゴサイシンの花の写真は、良いのをとるのはなかなか難しい。開いてくれない。花弁の赤紫の模様を見せてくれるのはご機嫌の良い時だけ。花期が短いかく、蕾かと思っていたら果実になっていたり・・・
 その点、葉っぱの時期のムカゴサイシンは全部にピントが合って写真になります。また、良く目につきますからきっちりマークしておいて、来年再訪してみてください。
 きっと花が見られるはずです。




タグ:ムカゴサイシン属 ムカゴサイシン

コバノタツナミ? 葉っぱはシソバ

2017.08.23 07:28|山野草・6月

2014/8/29 の記事を改めて掲載しました。

 
   6月も末近く、高知県の1300mほどの高い山で撮りました。
 葉っぱの美しさに惹かれて、藪の中に入ってシャッターをきりながら、まず頭に浮かんだのが、シソバタツナミです。

 帰って写真を友人に見てもらったところ、「コバノタツナミに近い」ということ。
 確かに、姿はシソバタツナミではなく、コバノタツナミだ。
 しかし、コバノタツナミならこれまで良く見ているのに、こんなに綺麗な模様のあるのは初めてです。
 もしかしたら、もしかしたら、ちょっと珍しいものを発見したのじゃない!?





タグ:シソ科 コバノタツナミ

コオロギラン、緑の点

2017.08.19 13:30|野生ラン・9月

2009/8/19 の記事を改めて掲載しました。

 昨日近くの杉林へ行ったら、コオロギランが杉の落ち葉の間から顔を出していました。
 ほんとに小さなランでそれもまだ蕾らしきものが見える状態です。ただ杉の落ち葉は黒味がかっていますから、コオロギランの緑が意外と目に付きます。まだボツボツ出始めた時期ですから、あまり歩き回るとこれから出てこようとしている花茎を踏み潰すことになります。ここの自生地では8月の下旬から9月の上旬にかけてが見ごろのようです。
 コオロギランは高知県では横倉山だけにある、といわれてきましたが、今はもっと多くの自生地が見つかっているようです。私の近くもその一つです。ここは一昔前は水田だったところですが、里人は杉の植林をしてここを出たのです。今は集落全体が消滅して、あたりには廃屋もあります。
 コオロギランは杉林がお好みのようで、必ず杉の落ち葉の間から出てきます。小さなか弱いコオロギランは広い葉っぱを押しのけて出てくる力はありませんが、杉の落ち葉ならどんなに厚く降り積もっても隙間ができますから、その間隙を縫って地表に姿を見せることができます。
 高知県にはかつては水田や畑であった杉林がコオロギランの楽園になっている例がいくつかあります。




タグ:コオロギラン

木に登る地生ラン ナツエビネ

2017.08.15 11:53|野生ラン・8月

2015/8/10 の記事を改めて掲載しました。

 
 今年も、ナツエビネが樹上で咲いていた。
 最初に見たのが、2012年であったが、その時も花茎が4本でていた。株数が増えている様には見えないが、まあまあ順調に過ごしてきたと見た。ここなら人の手も伸びず安住の地である(「地」はヘンか)。
 ラン科植物は、地生ランと着生ランとに分けられるが、ナツエビネは地生ランの部類に入る。だから、こんな高い樹上で花を咲かせている姿は普通は見られない。倒木の上にある小さなのは、何回か見た記憶があるが、これほど高いのは初めてである。

 この樹はそうとな古木であるから、大きな台風でもきて倒されるかもしれない。そしたら、このナツエビネは倒木の上が住処となる。
 倒木が朽ちて土に還れば、ナツエビネも元の地生ランの姿に戻ることになる。


タグ:エビネ属 ナツエビネ 木に登る

咲くは、 トサノクロムヨウラン

2017.08.03 08:58|野生ラン・8月

2010/8/17 の記事を改めて掲載しました。

 近くの里山のクロムヨウランへは、2004年から今年まで7度の夏を通ったのですが、一度も花を開いたことがありません。夜明けの早朝から昼過ぎまで一時間おきに訪問したときも、成果はゼロ。別の場所も4箇所ほど行きましたが同じことでした。
 そのクロムヨウランが「咲いている!」という友人からの電話で、1時間も車を走らせて、8時過ぎに憧れのクロムヨウラン開花の前にカメラをすえました。 咲いた!トサノクロムヨウラン咲いた! トサノクロムヨウラン

 ところで、「クロムヨウラン Lecanorchis nigricans は花を開かない。花を開くのはその変種のトサノクロムヨウラン Lecanorchis nigricans var. patipetala (新種)だ」ということが30年も前に発表されているのでした。その方は今は故人ですが、澤完もと高知大学教授で、クロヤツシロランを新種発表して有名ですが、「トサノクロムヨウラン」の名はほとんど世間に知られていません。少なくても私が知ったのは近ごろです。
 両種の違いがいくつか列挙されていますが、その一つ「クロムヨウランは開花することなく結実する。トサノクロムヨウランは花は平開ないし半開し、クロムヨウランのように未開花のまま結実することはない。」というのは実感できますが、その他は正直わかりかねます。 近くの里山で7度の夏、
一度も花を開かなかった。
近くの里山で7度の夏、
一度も花を開かなかった。

 ムヨウラン属は、種によって花の開き方に違いがあるように思えます。ウスギムヨウランやエンシュウムヨウランはちょっと開いて唇弁の先端部を覗かせます。ムヨウランは比較的良く開き、ときには平開に近い状態を見せます。ムロトムヨウランは花茎の下から上へ順番に開き、同時に2つ咲くのはまれですが、「トサノクロムヨウラン」もこの点同じです。

 花がぱっと開いた写真を撮りたくて右往左往、朝の暗いうちから薮蚊の襲来を恐れず日参したりしますが、ランは人を歓迎して開くわけではないことは確かです。じゃ何で開いたり開かなかったりするのか、不思議です。
とくにクロムヨウランとトサノクロムヨウランのように、形態的にはそんなに違いがない?のに、自生地も格段の差がある訳でもないのに、開く開かないが分かれるのか、不思議です。
 クロムヨウランが花を開かないのは、開く必要がないからかも知れません。まだ蕾のとき内部で自家受粉すれば、何も開くなど余分なエネルギーを使うことはありませんから。何十年か何百年かの遠い将来、あるいは来年にも、他家受粉する必要が起これば、ぱっと開くかも知れません。その時を待ちましょう。

 今年2016年にはいって、ラン科植物と菌と関係を解明する本が出版された。
一つは、5月に出版された 森を食べる植物――腐生植物の知られざる世界 で、もう一つは、8月出版の ランの王国
 どちらも、豊富な写真と素人(私)にも理解しやすいように工夫されているように思う。
 (下記の画像をクリックすれば、より詳しい内容が判ります)




タグ:ムヨウラン属 クロムヨウラン トサノクロムヨウラン

 咲かないクロムヨウランこそ本物!?

2017.08.02 05:00|野生ラン・8月

2015/3/12 の記事を改めて掲載しました。

左=クロムヨウラン、右=トサノクロムヨウラン  
 澤完氏(もと高知大学助教授、故人)が1981年発行の高知大学学術研究報告の 高知県中部のラン科植物 の中で、 クロムヨウランについて「開花することなく結実する」と書いておられます。
 しかし、手元の図鑑 カラー版 野生ラン(家の光協会出版) には大きく開いた花をつけたクロムヨウランの写真が載っています。そして「花はおそらく晴天の日、朝に平開する」と記されています。
 ホームページやブログなどに載っている写真も立派に花を咲かせたクロムヨウランがたくさん載っていて、固い蕾のままのは見当たりません。
 澤先生の説に従えば、これらはすべてクロムヨウランとは違うものだということなってしまう。

 「クロムヨウランは開花しない」という澤先生の書き方がおかしいのではないか?
 この疑問をある研究者にぶっつけたところ、「間違っていない」と言って見せてくれたのが、下記の資料です。 これは 植物学雑誌(THE BOTANICAL MAGAZINE) 第45巻(昭和6年)で、この中で本田正次氏がクロムヨウランを新種として発表しています。 ラテン語はその原記載であり、日本語のほうはその解説ともいえるものですが、これも本田氏が書いたものです。  花が開花するか、否か、肝心なところは、原記載には contigua, tubuliformis と書かれています。
contigua は英語のcontiguous(接触する/接近した)、
tubuliformistubuli「管状の」と tubuliformis「形をした」)との合成語です。
 日本語のほうは正開セズ、花被ハ相接シテ円筒状ヲナスと書かれていますが、当然ながら原記載と一致します。

 こうして原記載にまでさかのぼってみると、澤先生の、クロムヨウランは「開花せず」は順当な結論だと思えます。

 澤先生は、平開するほうを トサノクロムヨウラン Lecanorchis nigricans var. patipetala と命名しました。
 学名はイギリスのキュー植物園のホームページにも載っています。

 

 しかし、日本では広く知られているとはいえません。無視されているといっても良いでしょう。 あの YList を検索してもこの名前は出てきません。




タグ:ムヨウラン属 クロムヨウラン

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