マヤランは、腐生ランへの進化途上

2016.07.29 09:59|野生ラン・3月
マヤラン

マヤランの果実 ムヨウラン(円内は果実) ムヨウラン(円内は果実)

 
 マヤランは、いまが開花期である。四国にあるシュンラン属のうち、シュンランは、もちろん、ナギランも花は終わっているし、カンランが咲くのは、まだまだ先のこと。だから、仲間のうちで、この暑い夏に、花を見せてくれるのは、マヤランだけである。

 マヤランは、腐生植物と言われている部類に入る。しかし、良く見ると、花茎や花柄子房はうっすらと緑がかっている。普通の葉はないが、鱗片葉らしきものも見られる。
 さらに、果実期になると、花茎と果実は緑が濃くなって、明らかに葉緑素で光合成していると思われる。この果実は長く残って、種まきは、年を越すことになる。

 これも腐生ランと呼ばれているムヨウラン(写真下)と比べてみると、違いがはっきりする。
 ムヨウランには、開花期から果実期まで、葉緑素らしいものは、まったく見られない。また、花が終わって実を結ぶと、すぐに裂開してタネを撒き散らす。光合成しないから地上に長く留まっているのは、百害あって一利なし、というわけだろう。
 ムヨウランは完全に腐生植物(=菌寄生植物)になっているが、マヤランのほうは、まだまだ、進化途上だ、ということらしい。



   最近、ラン科植物と菌と関係を解明する本が出版された。一つは、5月に出版された 森を食べる植物――腐生植物の知られざる世界 で、もう一つは、8月出版の ランの王国
 どちらも、豊富な写真と素人(私)にも理解しやすいように工夫されているように思う。
 (下記の画像をクリックすれば、より詳しい内容が判ります)





 

ナツエビネ 木にのぼる

2016.07.26 18:48|野生ラン・8月

2012/8/20の記事を再度掲載しました。

 エビネといえば、春に咲くのが普通ですが、夏に咲くのがナツエビネです。それが神社の古木の枝の上で、花を咲かせていました。
 エビネ属は、四国では8種類ほど自生していますが、すべて地生ランです。もちろんナツエビネもその1つです。
 ずっと前に、木が二又になって、落ち葉が溜まったところに生えているのを見たことはありますが、それは、せいぜい胸の高さぐらいのところでした。

 この神社は川の傍にあって、周りは良く自然が残されており、いくつかの古木にはシシンラン(イワタバコ科)がついています。シシンランが咲く頃、毎年のように出かけるのです。
 今回もシシンランの花をカメラに収めようと、見上げていたところ、意外なものが眼に入った。それが、このナツエビネです。立派な株で3本の花茎に花を咲かせています。周囲には、シシンランの株も写っています。





日本ラン科植物図譜


タグ:エビネ属 ナツエビネ 木に登る

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