ツチアケビの果実、こんな姿に

2013.01.31 22:06|ツチアケビ
 近くに、車で行けば5分で着く神社の森にツチアケビがあって、前にも紹介したことがあります。先日行ってみたら、果実がちょっと惨めな姿で残っていました。
 ラン科の植物は、果実の殻が裂けて、その割れ目から小さなタネを風に乗せて飛ばすのが普通です。しかし、ツチアケビの果実は裂けません。中に澱粉質が詰まっていて、タネも他のランに比べると格段に大きい。
 鳥か動物が、ツチアケビの果実を食べて、タネは糞として排出されるという方法をとっているのではないかと思われています。とすると、この写真に腐りかけた形で残っているのは、せっかく花を咲かせ結実したのに無駄骨だったことになります。

梅の木に、クモラン

2013.01.30 08:26|野生ランいろいろ
梅の木についたクモラン 梅の木についたクモラン  梅の木には、クモランが良くついています。梅の木は迷惑がっているかも知れませんが、クモランの方はこの木が大変お気に入りと見えます。もし、クモランを見たいと思ったら、この木を見つけて、幹や枝を丹念に探して見ることです。
 寒い冬の今ごろは、クモランは果実を付けています。米粒より少し大きいかな、と思うぐらいで、形も似ています。この果実が裂けて、タネを飛ばすのは、花が咲くころ、6月から7月にかけてです。まる1年間、少しずつタネを充実させているのでしょう。
 クモランには、茎も葉もありません。あるのは、木の幹にへばりついている根だけで、これが光合成する葉の仕事や栄養分の貯蔵庫の役割を担っています。ただ木にへばり付いてるのじゃない!

追記:
 外国にも、このような葉のないラン Chiloshista があります。

バショウ、 ジャパニーズ・バナナ

2013.01.24 06:03|昔むかし/子供のころ
 連日のように「この冬一番の寒さ」が続いているので、南向きの、日当たりの良い斜面を選んで歩いていたら、バショウ(芭蕉)に出会いました。
 葉は枯れていますが、果実が付いています。超小型とはいえ、バナナそっくりでして、同じ科で、近い植物であることがわかります。花序の元の方が雌花で、これが結実して、バナナになる。先端のフットボールような部分が雄花の花序になっています。一つの花序でいうと、雌花が先に咲いて、雄花は遅れて咲く理屈になっています。
 バショウは、英名で、ジャパニーズ・バナナと言うそうですが、こちらは、食べ物にはならないとのことです。今は、バナナは一番安い果物ですが、戦後は貴重品だった。でも、これを口にした記憶はありません。木の実、草の実、食べれるものは、なんでも見逃さなかった子供でも、これは食べなかった。

 バショウは、丈が大人の2倍、葉は、長さが1.5m、幅も50cmほどあります。ちょっとした木にも負けない大きさですが、木本ではなく、草本(多年草)とされます。 高知県植物誌には、バショウが載っていませんが、あまりに大きくて標本に採るのを諦めたのでしょうか。(シュロは載っている。)
 バショウは、中国原産だそうですが、大昔に日本へ伝わってきたのでしょう。「観賞用に植えられている」ものもあるようですが、私が、ここらで目にするのは、日常生活に欠かせないものとして、住居の近くで育てていたものです。あるいは、それが野生化したものです。
 子供のころ、バショウの葉を取りに行かされたものです。1枚の葉が、自分の背丈を越える大きさですから、子供には大仕事だったかも知れません。
 葉の使い道は、いろいろあったと思いますが、餅を蒸すとき、この葉を小さく切って包んでいました。美味しい餅(芋餅だったか?)の出来上がりが待ち遠しかったことが、バショウを見ると思い出されます。

シュロといえば、田植えのとき・・・

2013.01.22 07:28|昔むかし/子供のころ
 車で10分ほど行った、日当たりの良い山手を散歩していたら、シュロの木が3株生えていました。
 シュロは、成長するにしたがって、下の方の葉は落としていき、先端部の葉しか残っていません。葉の落ちた後に残るシュロ皮は、葉柄の付け根部分で、髪の毛のような細く、しなやかでな繊維が網目のように組み合わさってできています。これを引き剥がして、使っていました。
 庭の掃除に使う箒は、竹の役割でしたが、座敷用のは、シュロ皮でできていました。今の家庭でこれを使っているところは、まず、ないでしょう。室内では、箒そのものがお役ごめんになって、電気掃除機になっています。でも、今でも、古風で上品なお屋敷では、使っているかも。
 一昔前、シュロ縄はなくてはならない必需品でした。特に農家は、田植え時に水田に、シュロ縄を等間隔に平行に張ってから、イネの苗を植えていたものです。子供の私もシュロ縄の張る時の手伝いは、良くやらされました。これも今は、田植えを機械がやってくれますから、シュロ縄は要らなくなりました。
 縄といえば、稲藁でより合わせて作るのもありますが、これでは細いものはつくれませんし、水を吸うと重くなります。シュロ縄は、細くて腐りにくい。数年前まで、我が家には、役目を終えたシュロ縄が残っていました。
 今でも比較的使われているのは、束子(たわし)でしょうか。我が家にも、台所に1つ、屋外の洗い場に1つ、現役でがんばっています。
 シュロは、ヤシ科の植物です。自生しているのは、九州から南の、暖かいアジアだそうですが、栽培すれば北海道でも育つようです。私が見たシュロも先人が大切に植えたものの、子孫が野生化したものと思います。
 シュロの束子も、中国あたりで作られたものか、少なくても、材料は輸入したものではないか、と想像します。

半端じゃない! 45cmの距をもつラン

2013.01.15 06:39|ラン of 世界
 フウランは、4~5cmの長い距をもっています。Angraecum sesquipedale 2010/1/6、牧野植物園でAngraecum sesquipedale 2010/1/6、牧野植物園で しかし、その10倍の長さの距をもつものもあって、それはマダガスカル島にある Angraecum sesquipedale です。
 種小名の「sesquipedale」は「1フィート半」の意味で、距が45cmもあるということに由来しています。牧野植物園でみたのが、そこまで長かったかどうかはわかりませんが、距の長さではおそらく世界一でしょう。
 夜、この距の奥に溜まった蜜を吸いに来るのはスズメガの1種で、45cm奥に届く長い口吻をもっているそうです。このスズメガは、Angraecum sesquipedale の蜜を独占できるのですが、もしこのスズメガがいなくなると、Angraecum sesquipedale の受粉を助けるものがなくなる訳です。逆にこのランが絶滅でもすれば、このスズメガはあまりにも長い距をもてあますことになります。という、持ちつ持たれつ、の関係にあります。
 Angraecum 属 には他にも長い距もつものがありますが、それぞれ距の長さが異なります。それぞれ長さの違う口吻をもったスズメガをパートナーを持っているようです。
 花が白いのは、夜目立ってガを誘うためで、そういえばフウランも真っ白です。フウランにはどんなスズメガが訪問してくるのでしょうか。
 (「植物の私生活」の106ページを参考にしました。)






仲良し、 シロバナタンポポとセイヨウタンポポ 

2013.01.14 13:08| 山野草
左がシロバナタンポポ、右がセイヨウタンポポ 左がシロバナタンポポ、右がセイヨウタンポポ  この冬の寒さでも、南国高知では、散歩中に何か花が咲いているのを見ることができます。
 今日は、ビニールハウスの側に、在来種のシロバナタンポポと、ヨーロッパ原産の帰化植物セイヨウタンポポが、仲良く隣り合わせで、花を咲かせていました。
 手許の図鑑春の野草 (山溪フィールドブックス)を見ると、 花期は、シロバナタンポポが「3~5月」、セイヨウタンポポが「3~9月」となっています。しかし、シロバナタンポポは、このあたりでは、昨年からボツボツ花が見られます。春が盛りで、この時期には セイヨウタンポポを圧倒するような勢いです。夏に入ると、急に白い花は見られなくなり、セイヨウタンポポの濃い黄色一色になります。
 セイヨウタンポポは、ほとんど年中、どこかでは花を見ることができます。真冬の寒い時に、花を咲かせて、実を付けるのは、ミツバチなどが受粉を伝う必要がない、ということらしい。
 ヨーロッパから来た外来種の セイヨウタンポポが威張っているように 見えますが、といって、在来種のシロバナタンポポを追っ払うようなことはしていない、と思います。春の一時期には、シロバナタンポポがセイヨウタンポポを圧倒している風景も見られます。

世界最大のラン、重量2トン!!

2013.01.12 10:13|ラン of 世界

 これは世界最大のランで、Grammatophyllum speciosum グラマトフィラム・スペシオサム。 2007年の春、牧野植物園の温室に展示されていました。側の看板には次のように書かれていました。

 東南アジアからニューギニア、ソロモン諸島の樹上に着生し、茎の長さは7メートルに達し、1株の重量が2トン近くにも達することがあるそうです。自生地でも数年に1度しか開花せず、日本での開花もまだ数例しか報告されていません。
 展示されていたのは、そんなに大きくはありませんが、それでも茎の太さは真竹ぐらいあります。
 じつは、これは2株の寄植えでして、その1株は今も愛好家の温室で元気です。牧野植物園から帰った翌年にこちらの株も花を1度つけました。その温室で茎を握らせてもらいましたが、確かに太いことが実感できました。

 このGrammatophyllum 属は10数種あるようですが、どれも大型でちょっと圧倒されます。こんなのが樹上に着生しているとすると、2トンの支える樹木の方もそうとう大きいでしょうね。

Grammatophyllum speciosum は、世界最大のランとしてギネスブックにも載っているそうです。おそらくこれに異議を唱える人はいないでしょう。
 日本で1番となると、ツチアケビ かな。ツルツチアケビという珍しいのは、長さでは20mにもなるそうです。


コクラン 冬も葉が残る

2013.01.07 08:45|クモキリソウ属
この寒い時期には、地上から姿を消す植物が多いです。野生ランもシュンランなどは少数派で、大半は冬篭りしています。が、コクランは今でも緑の葉っぱを付けています。
 四国のクモキリソウ属は、コクランのほかに、クモキリソウ、スズムシソウ、セイタカスズムシ、フガクスズムシ、ジガバチソウ、ギボウシラン、ササバラン全部で8種も自生しています。
 しかし、コクラン以外は、冬は葉は枯れてなくなり、球形のバルブ(茎)だけが、地中に、あるいは、苔や落ち葉の中に埋もれて、冬の寒さを凌いでいます。春、暖かくなってから、新しい葉っぱが出てきます。
 コクランのバルブは、円柱形で地上に立っています。少なくても昨年のバルブには葉っぱは残っています。一昨年より古いバルブは、葉っぱは落としていますが、バルブ自体は数年残ります。
 クモキリソウ属の中で、一番良くお目にかかるのは、コクランですが、この耐寒力が繁殖の原因の一つかも知れません。

葉良し花良し マンジュシャゲ

2013.01.02 07:59|昔むかし/子供のころ
上は今の姿、下はお彼岸のころ。 上は今の姿、下はお彼岸のころ。  お彼岸のころ、真っ赤な花を咲かすヒガンバナは今、濃い、つやつやの葉っぱで日光浴をしています。
 夜は、零下にもなる厳寒の冬は、草でも縮こまっているものが多いのに。
 昔の子供(私)は、このヒガンバナを葉っぱの上を滑り台代わりにして、滑って遊んだものです。傾斜が45度ぐらいの斜面に、ヒガンバナの葉っぱが敷き詰められていれば、最高です。
 今は、こんな場所は少ないでしょうね。あっても、こんな所じゃ遊ばないだろうな。遊園地へ行けば、安全・快適な滑り台があるし、他にも、もっと面白い遊びがあるし・・・

 秋の野を真っ赤に染める「赤い花なら曼珠沙華」。このときには、葉っぱは影も形もありません。「葉見ず花見ず」はこの花にピッタリです。
 この花には、中国から伝わったということですが、日本では、何か不吉な暗い名前が付けられています。別名の曼珠沙華とはサンスクリット語で「天上に咲く紅い花」という意味らしいです。これからは「マンジュシャゲ」を呼びましょう。
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Author: hisa
“ 梅雨時に逆さ傘 ”

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