ユウシュンラン 一つも実らない

2017.06.07 10:20|キンラン属

2009/8/8撮影

 
 今年も、そうとう数のユウシュンランの花を見てきたが、いまは花も終わって、どうなっているだろう。
 気になって、数日前、一か所の自生地へ行って見た。まったく見つからない。狭い登山道の脇に十数株が花を咲かせていたので、残っていれば見つかるはずだが。ヒトが採ったか? ウサギが喰たか? それはないと思う。
 せっかく花を咲かせたのに、結実しなかったのではないかと思う。ユウシュンランは花が咲いて、実を付ければ、タネを撒き終わるまでは残る。しかし、結実しない株は早々に地上から消えてしまうようだ。だから、ここで花を咲かせて十数株のユウシュンランは一株も、一つの実も付けることができなかったと推測する。

 十数年、ユウシュンランを見てきて、果実を付けた株を見たのは、2009年の一株だけである。
 ユウシュンランはいわゆる腐生ランではないが、その葉っぱは貧弱で、地上に現れるのは花を咲かせる株だけで、光合成する目的ではない。出てきた株は少なくても一つは花を咲かす。せっかく地上に出て花を咲かせても、結実してタネを撒くことができなければ意味がない。地下で蓄えた養分を無駄に使い果たしたことになる。私たちの目を楽しませてくれたことには、感謝するが。



   

タグ:6月 ユウシュンラン

ユウシュンラン 花盛り

2017.04.29 19:36|キンラン属

2015/4/24 の記事を再度掲載しました。

 ユウシュンランが花盛りでした。
 毎年、2・3か所の自生地をまわりますが、ここは一番綺麗で楽しませてくれます。


 ユウシュンランはキンラン属で、ギンランに近い種ですが、貧弱な葉っぱが1~2枚あるだけです。いわゆる腐生ランに近いわけです。
 小さな株でも必ず一つの花を付けています。これは、花を咲かせるだけの養分を、地下で菌の助けで蓄えてからでないと、地上に姿を現さないということです。
 キンランなどは毎年地上で葉っぱを拡げて光合成で養分を蓄えながら、数年たってから花を咲かすようです。ですから、ユウシュンランはキンランよりも菌に依存する割合が大きい。
 菌依存度の高さでいえば、ユウシュンラン、ギンラン、キンランの順になるのではないでしょうか。どうでしょう?


 ユウシュンランは、もともと新種 Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudô  として発表されたものですが、変種とする説を採用する(YListなど)ことが多いようです。
 しかし、日本のランハンドブック ① 低地・低山編」(文一総合出版) が最近出版されましたが、ここでは、次のように書かれています。

  葉とともに花の形態が異なっているため、独立種とするのが適当である



 
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タグ:4月 ユウシュンラン

ユウシュンランはギンランの変種でいいの?

2017.04.22 07:45|キンラン属

2012/6/16の記事を改めて掲載します。

 ユウシュンランをギンランの変種とする説が、今は大勢であるようです。 ギンラン(左)とユウシュンラン(右) ギンラン(左)とユウシュンラン(右) 学名を当てると、
ギンランは Cephalanthera erecta var. erecta
ユウシュンランは Cephalanthera erecta var. subaphylla となります。
 また、ギンランの品種 Cephalanthera erecta f. subaphylla に過ぎないとする説まであります。 (World Checklist参照)

   しかし、もとは独立した1種として、1932年に、宮部金吾・工藤祐舜両氏によって、和名ユウシュンラン、学名  Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudo で発表されています。
 それが、どうして変種とか、品種とかにされたか、どうも合点がいきません。 しかも、身近にギンランとユウシュンランとを見比べることのできる、日本人によってです。

 自分で撮りだめした写真と手許の図鑑(*)をもとに両方を比較してみました。
地上部の高さ  ギンランが大きいものは30cm近くなるのに対して、ユウシュウランはせいぜい10数cmです。
 ユウシュンランの方は、1~2枚で、小さく、膜質で、いかにも貧弱です。
 ギンランは、3~5枚の葉をつけますが、大きくて、革質で、縦じわがあり、濃い緑をしています。
 光合成する能力は、格段にギンランが優れているといえます。
花の数  花の数は、ユウシュンランは普通2~3個です。少ない場合は1個、多くても5個どまりです。
 ギンランは、平均的には5個前後の花をつけますが、多いときは10数個の株もあります。 小さい株では、1個の花しかつけないこともあり、逆に、相当大きな株でも、花をつけないこともあります。
花の咲き方 ギンランの花は、花柄子房を180度捻って横向きになり、唇弁は下位になります。 しかし、ほとんど開かず、僅かに唇弁が覗く程度です。
 ユウシュンランの方は、お互いの唇弁をつき合わすようにして、上向きに咲きます。そして、ギンランと比べると、良く開くのも特徴のひとつです。
菌への依存度 ランは、全般に菌への依存度の高い植物ですが、キンラン属は特にその傾向があります。
 さらに、ユウシュンランはギンランよりもずっと依存度が高く、腐生ランに近い性質をもっているようです。先に②で書いた葉の違いも、そのひとつです。
 もうひとつ、ユウシュンランは小さな株でも最低1つは花を咲かせることです。つまり、地上に現れるのは、光合成するためではない。花を咲かせ、実をつけるためです。 それまでは、地下で菌に頼って養分を蓄えているわけです。

 ユウシュンランはギンランの変種あるいは品種ではなく、1932年に新種発表されたときの、別の種とする説に復帰すべきだと思うのですが、素人考えに過ぎないでしょうか。

 

追記:(2015/4/24)
カラー版 野生ラン(家の光協会出版) および 日本のランハンドブック ①低地・低山編では、変種ではなく独立種としています。


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タグ:4月 ユウシュンラン

ギンランは、たくさん実をつけていた。

2016.06.07 07:05|キンラン属
開花期(4月28日撮影)

果実(6月6日撮影)

 
 先日、「 ユウシュンランは、一つも実らない 」と書いたので、こんどは、ギンランの所へ行ってみた。
 こちらギンランのほうは、たくさん実を付けているし、実を付けていない株も元気で残っていた。
 開花期(4月28日)に訪れたとき、76株あって、その内54株が花を咲かせており、22株は花も蕾もなかった。今回(6月6日)は、87株あって、44株が果実を付けていて、43株は果実がなかった。(株数が増えているのは、前回の訪問後に新しく出てきたものか、あるひは、数え違いがあるかもしれない。)
 この数字を見ると、およその結論として、ギンランは ① ほとんどすべて結実する、② 花を咲かせなかった株も残っている、ということだ。
 ユウシュンランとギンランとは、分類学的には、同じ属で近い関係にあるが、その暮らしぶりには大きな違いがあるように思える。



ギンラン、群生わくわく

2016.04.30 09:05|キンラン属
 
 毎日のように、サイクリングしている道の近くに、ギンランが群生していた。
 数えてみたら、76株あって、たくさん花を付けているのがあれば、1~3つぐらいのもある。中には、まったく花がないのも22株あった。ここは、樹が繁って薄暗いようの環境のしかも知れない。
 同じ属のユウシュンランは、地上に現れた株はすべて花を咲かす。いくら小さな株でも、必ず一つは花を咲かす。ラン菌への依存度が、ユウシュンランのほうがギンランよりも強いからだろう。



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ユウシュンラン 今年は見つからなかったので・・・

2014.05.10 18:54|キンラン属
2013/4/18 @高知県

2013/4/18 @高知県 2005/4/23 @高知県 2005/4/27 @高知県



 今日、毎年のように訪問しているユウシュンランの自生地へ行ってきました。
 が、残念ながら一株も見つかりませんでした。2か所へ行ったので、10株ぐらいはあっても良さそうなものですが、何たることか。

 帰って、パソコンのユウシュンランのフォルダーを覗いて、その美しさを堪能することにしました。

 ユウシュンランは、キンラン、ギンランの仲間ですが、自生場所はやや標高の高い奥山に限られます。キンラン、ギンランを見るように頻繁にお目にかかるのは無理のようです。

 ユウシュンランは、ギンランよりさらに小型で、ひ弱な葉が1~2枚だけです。光合成する力はぐんと落ちて、腐生ランに近い性質だと思います。ですから、ユウシュンランは地下で菌の助けで十分な養分を蓄えて株だけが地上に花茎を伸ばしてくるのです。

 しかし、その姿の割に大きな花が茎の先端に集まって付くので見ごたえがあります。
 また、ギンランがほとんど開かないのに対して、ユウシュンランは唇弁を中心に向けて、上向きにきれいに咲いてくれます。

 

キンラン 蕾ふくらむ

2013.04.24 08:53|キンラン属
キンランの蕾が膨らんでいました。ここは栗林で、今は葉も繁っていませんから、地面は春の日差しで明るい。
 昨年来たときもこの場所で、数株のキンランを見ました。今年も健在のようです。
 やがて花を咲かせて待っていてくれそうです。

ユウシュンラン 今年の開花 早い

2013.04.19 06:05|キンラン属
 半日コースで廻れる ユウシュウラン の自生地があって、2箇所、下見のつもりで行ってきました。
 ところが今年は満開状態です。ピークを越しそうな感じで、蕾は皆無。こりゃ、例年より相当早い。
 
 ユウシュンランは、手許の図鑑では ギンラン の変種とされています。さらに品種とする説さえあります。 私は別種じゃないかと思う。その疑問点は、前に   変種でいいの? で述べましたので、今日は省略します。
 
 ユウシュンランの花の付き方や咲き方は、ギンランとは大きく違います。どちらかというと キンラン のほうに似ています。色はギンランと同じ白ですが。もし変種(または品種)とするなら、なぜ、キンランではなくギンランなのか?という疑惑も出てくる。

沈黙は金?

2010.05.18 18:11|キンラン属


 山道の脇に点々と4・5株のギンランが咲いていました。昨年までは100mばかり離れた別のところに咲いていたのに今年はそこには1株も見当たりません。場所を変えて咲くことは良くあることとしておきましょう。
 ギンランの花はほとんど開きません。わずかな隙間から唇弁の地味な茶色を覗ければ、ラッキーとしたものです。
キンランの方はギンランに比べると、もっともっと開きます。
 「沈黙はギン、雄弁はキン」です。

 キンランとギンランとの見分け方ですが、花の黄色いのがキンラン、白いのがギンラン、で良いのですが、これだけでは、花の咲いていない株や花が終わって果実になっている株には役に立ちません。
 葉で区別する方法は、「ギンランは葉の長さが幅の約2倍、キンランは3倍以上」という基準を当てはめることです。

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Author: hisa
“ 梅雨時に逆さ傘 ”

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