コオロギラン、杉林でないところにもある!・・・今年の大発見

2016.12.24 10:01|コオロギラン

2012/12/19 の記事を改めて掲載しました。

常緑広葉樹林。雨で暗かった。

小さなコオロギランの周りは、広葉樹の広い葉っぱばかり。杉の落ち葉は、まったくない

 
 コオロギランは、命名者である牧野博士ゆかりの横倉山が唯一の自生地だ、と一昔前は言われていました。しかし、今では、私がしっているだけでも、5箇所はあります。
 それは、杉林です。水田や畑であったところに杉を植林したところも、2・3箇所あります。ですから、コオロギランは杉林にのみ生える。少なくても、杉の落ち葉が積もっている場所に生える。そう思い込んでいました。
 ところが、今年の9月、土佐植物研究会の例会で案内してもらったコオロギランの自生地は、私の「常識」を覆すもので、今年一番の大事件でした。
 「ここでは周辺には全くスギは無く、ほとんどがウラジロガシ,シロダモ,アカガシ,ヤブニッケイ,ハイノキ,アセビ,シキミ,ヒサカキなどの常緑広葉樹である.」( 土佐植物研究会のニュースレター
 この自生地は、あまり広くはなく、コオロギランの株数も少ないようです。しかし、これからは「杉の落ち葉がないないところにもある」という観点から探してみたら、存外あるかも知れません。




コオロギランも実りの秋

2016.10.18 05:29|コオロギラン

2015/10/17 の記事を改めて掲載しました。

花:2006/9/5撮影、 果実(殻):2004/12/2撮影  コオロギランも果実を付けて、実りの秋。8~9月に可愛らしい花を咲かせていた株が全部このように果実を付けている訳ではないが、比較的結実率は良いように見受けられる。
 果実はさらに充実して膨らみ、やがて弾けてタネを撒く。そして冬には地上から姿を消す。再度お目にかかれるのは、来年の8月となる。


コオロギラン 「2輪同時」はラッキー

2016.09.05 21:04|コオロギラン
 

2013/9/2 の記事を改めて掲載しました。

最初にお断りしておきますが、この2枚の写真は今年撮ったものではありません。2007年9月11日の撮影です。

4つの花(蕾~果実)をつけている。 1番目は果実になっている。2番目が開花している。3番目は蕾で次に咲く。4番目の蕾は非常に小さく開花しないかも。 2つ同時に開花しているのは珍しい。2つ同時に開花しているのは珍しい。

 今年も横倉山とそのほかの2つの山へ行きましたが、まだ1枚も開花したコオロギランの写真はものにしていません。(1輪だけは見ましたが)
 あまりにも長い晴天のせいで、地面が乾ききっているのが原因だったと思います。前の土曜日から雨が降り続いて、大地もうろおって草木も元気を回復していますから、これから出てくるコオロギランは花を咲かせてくれるだろうと期待しています。

   コオロギランは貧弱な株でも必ず1つは蕾をつけます。このランは葉もあり光合成はするでしょうが、茎葉に費やすエネルギーのほうが、光合成で作り出すエネルギーより大きいのです。地下で菌の力を借りて十分な養分を貯めてから、その養分をつかって、花を咲かせて実らせタネを撒くために地上に出てくるのです。
 元気なものは4つの蕾をつけます。5つあるいはそれ以上の蕾をつけたのは、これまで見たことがありません。
 コオロギランは下から上へ順番に花を咲かせます。左上の写真の場合、一番最初に咲いた花はもう果実になっていて、2番目が今ちょうど開花しているところです。
  3番目は蕾ですが、もう咲く準備ができています。最後の4番目ですが、この蕾はあまりにも小さく(肉眼では見えないほど)、おそらく花を咲かせる力はないでしょう。
 このように、同時にいくつもの花を咲かせることはありません。が、これには例外もあるようで、私がここ10年間に撮りためた写真の中に2株だけ開花した2輪の花をつけたのがありました。その一つが下の写真です。よほど気象条件が良くて、タイミングも合わないことには、「2輪同時」を見ることは難しいでしょう。




コオロギランは杉林がお好き

2016.09.03 13:41|コオロギラン

2015/9/3 の記事を改めて掲載しました。

 
 コオロギランは杉林がお好き。このことは前にも、何回も言ってきた。
 杉の落ち葉の中にしか生えない、と書いた。
 数年前に、杉の木が一本もない山にコオロギランが生えているのが発見されて、杉の落ち葉の中にしか生えないというのは、言い過ぎだったということが判った。しかし、四国にある7カ所ほど(私が知っている範囲で)の自生地のうち、この一か所のみである。
 だから、コオロギランが杉と相性が良いことには変わりがないと思う。
 とくに、四国では杉林が多い。戦後の食糧難を抜け出すと、国策として、田畑を潰して杉を植林した。それが50年ほどたって、丁度コオロギランの住処として最適になったのかもしれない。


小さなコオロギランを大きくして観る

2016.09.01 06:42|コオロギラン

2015/8/27 の記事を改めて掲載しました。

① 全体像 ② 花を正面から見る。 ③ 唇弁の付属体と蕊柱のクローズアップ(イラストは牧野博士作図の一部) ④ 花を横から見る。 ⑤ 花を下から見る。

 
 コオロギランは非常に小さな花で、十五夜お月さんのような魅力的な唇弁も、その直径は4mm程度しかない。
 しかし、花のほとんどすべての器官は、解剖しなくても外部から撮影できる。 
 写真をディスプレイの上に拡大して、その構造を観察すると・・・・ 

 全体の長さは、10cmほどで、半分あるいはそれ以上が落ち葉に隠れている。
 (=普通葉)は1枚だけ(まれに2枚)で、
長さ3~5mm。
 (=苞葉)もほぼ同じ大きさ。 
 葉の大きさや数から推測して、光合成の能力は非常に弱いと思われる。 

 は1~4個で、下から上へと順に開花する。同時に2つ開花することはほとんどない。
 写真①の場合、最初の花がしぼみ、2番目が開花している。3番目の蕾は2番目がしぼむ頃に開く。一番上の蕾はひじょうに小さく、開花せずに終わる。 
 背萼片は細長い披針形。 
 側萼片は唇弁の裏側にあって、正面からは唇弁に隠れて見えない。 
 花弁(=側花弁)も背萼片とほぼ同じ形、大きさ。 
 唇弁は円形で、直径4mm程度。前半分の縁には細かい鋸歯がある。 
 唇弁の基部には付属体がある。これは上下2枚に分かれ、さらにそれぞれが左右に裂けている。 
 蕊柱は長さ3.5mm程度。柱頭のすぐ下に細い突起がある。ひじょうに細いが、写真④ではどうにか確認できる。 
 蕊柱の中ほどにも二股の突起があり、このほうは写真でもよく判る。 

 写真④は、横から撮ったもので、背萼片蕊柱の突起が確認できる。 

 写真⑤は、下から見上げるように撮ったもので、2つの側萼片が唇弁の裏側にあるのが確認できる。

 


コオロギランは いくつ花を咲かすの?

2016.08.30 16:41|コオロギラン

2015/8/25 の記事を改めて掲載しました。

1番目の花は萎み、2番目が咲いている 1番目の花も残っていて、2輪開花状態

 
 コオロギランが、見事に、たくさんの花を咲かせている。
 これは、株が固まって生えているのであって、一株がこれほどの数の花を付けている訳ではない。
 それでは、コオロギランは一株あたり何個の花を咲かすのか。手元の図鑑 日本のラン ハンドブック①低地・低山編 を見ると、「1-4個の花をつける」と書かれている。
 コオロギランの写真を撮り始めて、もう十数年になる。訪問した自生地も5・6カ所になる。撮り貯めた写真をざっと点検してみたら、やはり「1-4個」のとおりであった。

 コオロギランは、下の花から上の花へと順番に咲いていく。これは他のランにも共通することだ。違うのは、同時に咲くのではなく、最初の花が咲き、萎んだら、次の花が咲くという順序を踏む。最後の花が咲くころは、最初の花は果実になっている。
 同時に2つの花を咲かせている株を見ることは、非常に珍しい(1番下の写真)。

 コオロギランは「1-4個の花をつける」が、一番上の4番目は蕾のまま終わる(蕾といえないほど貧弱である)。だから、「いくつ花を咲かせるのか」という質問には、「1-3個」と答えるのが正確だと思う。

 「0個」ということはないか、つまり、一つも花をつけないことはないのか。これはない。もし虫にやられたりして、花が咲かないことはあるかもしれないが、地上に現れる株は、少なくても1個の蕾をつけているはずである。
 コオロギランは花を咲けせ、実をつけ、種をまくために地上に姿を現すのであって、日光浴(光合成)をするためではない。


   

コオロギラン、 こんなに小さかったか!

2016.08.29 09:00|コオロギラン
 
 コオロギランを、初めて見たとき、こんなにも小さかったか、と思った。
 この花は近くにもあって、ここ十数年、毎年何回か訪れて満足するぐらい見てきた。それなのに、その年の最初のコオロギランを目にしたときは、その小さいことに驚く。
 満月のような、まん丸い唇弁の直径は、およそ4mmほどらしいから、全体の大きさ(小ささ?)も推し量ることができる。




コオロギラン 果実期に花一輪

2015.10.06 18:07|コオロギラン

 
 コオロギランは、8月下旬から9月上旬が花の見ごろ。 だから、10月に入れば訪れる人はあまりいない。
 しかし、コオロギランにして見れば、花を咲かせて人に見てもらおうなどとは考えてないはずで、目的は実を結び、種を播くことにある。果実期は、コオロギランの総仕上げの時、この時期のコオロギランも記録して置きたい。
 今日(10月6日)行って見たら、なんと、花が一輪残っていた(写真左)。 コオロギランは下から上へと順番に咲く、その一番上の最後の花が咲いていた。
 よく見ると、花の下に3つの果実がある。ということは、このコオロギランは4つの花を咲かせてきたということだ。コオロギランは多くて4つの蕾をつけるが、一番上のは蕾のままで終わる、と私は思ってきた。
 今日は珍しいものを見せて頂いた。


 

コオロギランの側萼片 本邦初公開!?

2013.09.11 20:00|コオロギラン

唇弁の正面。側萼片は見えない。 唇弁の裏面。側萼片が確認できる。

 前にも言いましたが、今年のコオロギランは不作です。幸い近くにも自生地がありますので、5回ぐらいは通いましたが、株数が例年の数分の一。しかも蕾はあっても、開花してるのはほとんどなくて、一輪の開花を見ることができれば上々、といった具合でした。
 そこでコオロギランのホルダーを開いて、過去10年かけて撮り貯めた写真を見ていました。この花の一番の魅力は、なんといっても唇弁です。ですから、大抵は唇弁が一番良く写る角度から撮ったのがほとんどです。が、横から撮ったのも、背後から撮ったのも少しはありました。
 しかし、残念ながら側萼片がきれいに撮れたのは一枚もありませんでした。ラン科の花は、3つの萼片(背萼片1、側萼片2)と3つの花弁(唇弁1、側花弁2)からできています。コオロギランは側萼片が唇弁の裏側にあるので、正面からは側萼片はまったく見えません。でも、側萼片がきれいの撮れてる写真はどうしても欲しい。
 そこで一昨日、これが今年の最後だと決めて行ってみました。一つだけ開花株を見つけることができて、ちょっと無理して唇弁の裏側を写すことができました。2つの側萼片がはっきりと写っています。  

コオロギラン 看板に一輪

2013.08.26 17:33|コオロギラン
看板に咲いたコオロギラン! 看板に咲いたコオロギラン!  土曜日から降りはじめた雨は、日照り続きに連日の猛暑にウンザリしていた高知県人にとっては、恵みの雨でした。(日本一の高温を記録したとかでバカ騒ぎしていた方々もいましたが)
 はるばる遠方からコオロギランの写真を撮りにおいでた方には、恵みの雨とは言えない。しかし、今のカメラは小雨の中でも少々暗くても存外良い写真は撮れるものです。ということで、コオロギランの本場横倉山へ登りました。
 ところが探せど探せどない。足の踏み場もないほど生えていたコオロギランが見つからない。やっとあったと思ったら元気のない蕾が一つついているだけ・・・。
 どうも連日の日照りが災いしたとしか思えません。この雨がもっと前に降っていてくれたら良かったのにと、お天道様を恨みながら下山しました。
 駐車場脇に立派な看板が立っていて、その真ん中に、大きなおおきなコオロギランが一輪の花を咲かせていました。お客さんはこれをカメラに収めました。

 蛇足になりますが、この看板には次のように書かれています。

コオロギランに関して言えば、日本ではここ横倉山と九州のごく一部、地球上でもあとインドにしかないという超一級の希少植物である。

 しかし、これは真っ赤なウソです。(何十年も前のことは知らないが、この看板は新しい。) 私が知っているだけでも、高知県には横倉山以外に5か所はあります。隣の徳島県でも見ました。
 ですが、県外の方にコオロギランを紹介するときは、やはりこの横倉山へ登ります。牧野博士がここでコオロギランを発見した由緒ある山ですし、今でも、ほかのどこにも負けない自生地だからです。  
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Author: hisa
“ 梅雨時に逆さ傘 ”

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